80回目の投稿になります。
パブやレストランは6時まで店内はオープンしていますが世帯別ミックスは禁止という謎の政策によってロンドンは地獄と化しています。
独身で一人で住んでいる僕はどうすれば良いのでしょうか(笑)
センター(中心部)ではデモがあり逮捕者も出たようですが若者から還暦を過ぎている人達まで漏れなく政策を「馬鹿じゃねーの」と無視しており僕にもハウスパーティーの誘いが絶えません。
僕の家の目の前にある週2,3回は行っていた僕の家の周りの人達が皆んな集まるパブも昨日から店を閉めてしまいエリアにはショックが走っています。
西ロンドンで最後のビリヤードがあるパブだった事もあり残念ですが、一時閉店でまたお店が開くことを期待したいと思います。
PLUTO SHERVINGTON/ I MAN BITTER
今回はイギリスでビジネスを始める方法を書いてみようと思います。
店舗型のビジネスの始め方ですが「店舗型」と言っても様々な物がある中でも一番ハードルの高い部類に入る「BAR」や「PUB」、日本で言う「LIVE BAR」の始め方を紹介していこうかと思います。
因みに「LIVE BAR」というのは日本語英語で、正確な英語では「MUSIC VENUE」と言います。
会社設立・物件探し
会社の設立が£1.00から始められるのは日本と同じでCOMPANY HOUSEというところで会社登記をすればすぐに始めることが出来ます。
次にUKで会社や仕事を始めるには何らかのWORK PERMIT、労働許可証が必要になる訳ですがこれの取り方は今回は置いておきます。
イギリスには雑居ビルはありません、ということは日本語で言う2階や3階などにはお店はない事になります。
完全に無いのかと言えば嘘になり隠れたようなところにある知る人ぞ知る、地球の歩き方に乗らないBARというのはありますが地下、または2階にあるお店というのは全体の5%以下では無いでしょうか。
そのため僕のバンドメンバーも日本のごちゃごちゃした雰囲気に大興奮でした。
話は逸れましたが、各物件にはキッチンの有無、使用目的、ガス、電気、防音、衛生管理などによって国が与えるライセンスがあり、A1からA5 まで5種類に分かれています。
なぜかスターバックスなどの大手は破っている所がありますが自治体や国と裏で繋がっているのでしょうか、堂々と営業をしています・・・。
A1
このライセンスは「温かい食べ物を提供しない店舗」という事になっており例としては郵便局、コンビニ、チケットオフィス、旅行代理店、美容室、インターネットカフェ、葬儀屋、一般のショップの他ドライクリーニングのお店などもこれに該当し、取得が一番簡単なライセンスになります
A2
A2は「金融関係もしくは何か専門的なサービスを提供する店舗、ただし医療関係は除く」という事で賭け屋(英語でベッティング・ショップと言いますが日本語訳が他に思いつきません)、銀行、エステ、など「ショッピングエリアに存在できる店舗」という事になっており、A1、A2同士へのライセンスの変更、同時使用などが可能になっています。
A3
レストラン・カフェがこれに該当します。
A4
レストランのように食事も提供するけれどアルコールの提供がメインの店舗、パブ、バーなど。
A5
温かい食事のテイクアウェイの店舗
他にも商品の開発やリサーチをするような場所は「B1」、これに当てはまらない工場は「B2」他に倉庫などは「B4」などありますがA1〜5が一般的でしょう。
ここでスターバックス始め大手は「カフェ」に必要なA3ライセンスを持っていないにも関わらずA1の物件で次々に良いロケーションの物件を抑えて新しい店舗をオープンしていくのは非常に不公平だと思います。
A3のライセンスはアルコールを提供する事も出来ますが明らかにレストランと分かる事業形態でなければ地元自治体などが来てライセンスを見直されてしまいます。
なのでA3のライセンスでバーなどは出来ないという事になります。
物件を手に入れる方法
前述した通りここではA4、パブ、バー、ライブハウスなどの始め方について書いていきます。
まずは物件の家賃ですがこれはA1〜A4の順に家賃が高くなり、更に「空き物件」などというものは余り存在せず既存のビジネスを買収するという方法が一般的です。
他にも各店舗が主にサイズによって地元自治体に支払わなければならないビジネスレートというものもありますがこれはどこの自治体なのかによって様々になります。
ウェブサイトなどで売りに出ている店もありますが口コミ、直接店に入って聞く、というのが今でも良い物件を手に入れたいのならば一番の近道かもしれません。
上記した通りイギリスで何かしらの店舗を持つということは基本的に雑居ビルが無いため路面店という事になるので数も限られており物件探しに何年も費やすという事も決して珍しくありません。
如何に「コーポレーション」と呼ばれる大手チェーン店がイギリスで嫌われるかが分かると思います。
ウェブサイトで物件を見つけた場合はエージェントを通して内見の予約などをしますが突撃の場合はオーナーが居ればダイレクトに「売りに出しているって聞いたんだけど?」と話しかけるのもOKですし、売る気はあるか聞くのも有りです。
その際に家賃、ビジネスレートがいくらか、そしてどのライセンスを持っているのかを聞く事も出来ますが現在は自治体のウェブサイトでそのような情報を全て調べる事も出来るので便利です。
思った以上に長くなったので次回は物件契約・ビジネスの買収の仕方を書いていこうと思います。
お付き合いありがとうございました
JAY