74回目の投稿になります。
僕の住んでいる西ロンドン、ノッティング・ヒルというエリアで毎年行われているヨーロッパ最大のストリート・パーティー、ノッティング・ヒル・カーニバル。
これが開催以来初めて今年は「中止」になりました。
2日間でイギリス全土からやってくるギャングと警官を含む100万人以上が毎年集まるカーニバルは一ヶ月前から準備が始まるのですが今年は代わりにどこでパーティーをやるのかという噂が流れ始めました。
普段はサウンドシステムを普通の住宅街のストリートに設置して爆音でプレイするDJ、街中で売っているジャークチキン、ラムパンチにレッド・ストライプ(ジャマイカのビールでカーニバルではこれしかビールはありません)、ドラッグも街中に溢れています。
カーニバル自体は中止でしたが、「僕の今年のカーニバル」の様子を。
BORIS GARDINER/THE BOLD ONE
一日目
カーニバルは毎年8月の最終日曜日・月曜日の二日間に渡って行われます。
友人に運河沿いに止めてあるボートにサウンドシステムを積んでプレイするから遊びに来いと誘われ行ってみる事にしました。
このエリア一帯は数日前からカーニバルはキャンセルにも関わらずエリア内を徘徊している警察官の数が一気に増えました。
「◯◯の裏に抜ければ運河だからそこにくれば音でわかるよ」と言われた通り道を辿って行くと警官のパトロールが。
ついて行くと更に多くの警官が集まっています、恐らくここでしょう
一番問題児に見える奴が一番頑張って警官と話していました
知り合い達が船の屋根で警察を無視してパーティーをしています
まさにカオス
知らない人もノリノリです
船の中では秋田犬が・・・この地域で有名な秋田です
飼い主
船内
奥はワケあって見せられません
この少し後から余りに多くの招かざる客が来て雰囲気が一気に悪くなり僕は友人と4人でパブで何杯か飲み帰宅、という例年では信じられない静かなカーニバルでした。
去年の今頃は二日間のダメージが未だ抜けずボロボロで、フラットメイトはカーニバルではしゃぎ過ぎて心臓発作を起こし文字通り死にかけていました。
二日目
カーニバル二日目はというフジロックフェスティバルでもプレイをしたことがあるNICK MANASSEHに「ライブストリーミングするからおいでよ」と誘われ行ってくる事にしました。
ここはフジロック主催者のSMASH・UKオフィスなのですが皆はTHE YARD(裏庭)と呼んでいて、とても楽しい仕事場でいつも色々な人が集まってきます。
毎年フジロックに行くメンバーが多く、誰もが口を揃えて「今年は日本に行けないなんて、地獄ファック!」と言っていました。
ニックのスタジオもここで僕のバンドのレコーディングも、練習もここでしています。
外から
開催者たち、「イギリス政府・真実を曲げる奴ら」というTシャツが未だにパンクです
Gazは日本でも知っている人は知っているかと思います、物凄く面倒臭そうに警官達と話していました
Portobello Radioという地元のFMラジオのヘルプでウェブサイトで地元の風景をバックにライブストリーミングをしてたみたいです
NICK MANASSEH
皆んなだいぶ出来上がってます
カメラは止めません
ここは古い車やおもちゃなど見ていて退屈しないものが溢れているのですが、建物の上にプレハブを乗せてあり、ここが練習スタジオになっています。
僕のバンドもここを使っていましたが、夏は「汗箱」冬は「冷凍庫」と呼んでいました。
ストラマービルというクラッシュのジョー・ストラマーの遺産を使って組織されたミュージシャンを助ける団体と仲良くなると鍵が貰えるという謎のシステムでレンタルは無料です。
オレンジの階段を上って入ります
反対側の眺め
隣は車のガレージになっていてたまにパーティーをしたりと、まだまだやんちゃな地元の人達が集まってくるところでいつまでも無くならずにこのままでいて欲しい場所です。
この後僕はイベントが終わる前に帰りましたが、街中全体を見て一般市民よりも警官の方が多いのではないか?というほど大袈裟な数の警察官達が歩いていました。
このエリアが経験した中で過去最も平和な8月最終日曜日と月曜日だったと思いますが、来週月曜からイングランド内での「6人以上の集まり」が禁止になりました。
僕らは「は?」という感じで政府がコントロール出来るとは思えません(笑)
カーニバルどころかライブの再開すら全く見えないので誰も確信はありませんが地元民は皆来年の開催を期待しています。
お付き合いありがとうございました
Jay