ロンドンで一番身の危険を感じた事/差別問題

41回目の投稿になります。

 

写真はロンドン中心ピカデリーサーカスというところに夜中バンドメンバーと散歩に行った時です。

「お、誰かゴミ拾いしてるぞ」と思ったらまさかの知り合いでした。

 

THE FEARLESS FLYERS/INTRODUCING THE FEARLESS FLYERS

海外のお通夜

 

今回は僕が海外で一番死ぬかと思った事件について書こうと思います。

7年ほど前、とある西ロンドンのバーでバーテンダーをしていて『WAKE』をオーガナイズした時の事です。

『WAKE』というのは日本で言うお通夜の事ですが、イギリスのお通夜は少しやり方が違いバーやパブを借り切って盛大に飲み会をやるのですが、大乱闘で終わることもしばしばあります。

知り合いのバーのジャマイカ人セキュリティー(イギリスでは「バー」のなの着くところは普通屈強なセキュリティーがドアに立っています)が「知り合いがなくなったのでウェイクを企画しなければいけない」と言うので、彼は信用できる人間であったことからオーガナイズをしました。

 

埋葬など葬式が終わった後にそのまま押さえてあったパブやバーなどに直行するので開始は大抵午後早い時間だと思います。

知り合いと話し合い、お昼なので自分もいるしセキュリティーはいらないだろうという事になりました。

ポートベロー・ロードというところのバーをお昼に開けたところ、勘違いした招かざるジャマイカ人達が50人ほど入ってきました。

わずか2人のスタッフで昼から大忙しのため小銭が無くなってしまい僕は近くの店に10分ほど留守にしてから戻ると白人のスタッフと黒人達が大乱闘をしています。

僕もすぐさま飛びつき揉み合っていると、普段このバーで働いているセキュリティーがたまたま散歩をしているとバーの中で乱闘が起こっており店内に飛び込んできました。

3人で声を枯らすほど叫びながら「もう通夜は終わりだ」と全員を店から叩き出し鍵をかけました。

 

差別問題

 

イギリス社会に根付いている人種差別について日本人が理解するのは難しいと思います。

僕は10年ほど海外に住んでも何もわかっていませんでした。

ジョージ・フォイドが白人警官に殺されミネアポリスは火に包まれていますね。

黒人の友人が多いのですが会話の中でたまに数百年間差別を受けてきた傷が顔を出すんです。

ですが決して差別は白人から黒人だけのものではなく、黒人隔離政策のあった南アフリカ出身の白人はそれだけで差別主義者のレッテルを貼られ物凄い差別を受ける場合があります。

「何人?」

「南アフリカ人」

「ああク○野郎なんだね」

と何度も聞いてきました。

白人と黒人がこういう話で白熱しているのを聞くとたまに腹が立ち「世界はお前らだけじゃない」と何度も吠えてきました(笑)

 

西ロンドンのボスとの交渉

店から客を叩き出した後30分ほど店に立て籠りましたがすぐ近くの広場にはブランドーをラッパ飲みするジャマイカ人達が50人ほどこちらを見て「許さん」「地獄ファック」と叫んでいます。

 

まず南アフリカ人のスタッフの身が危ないと思い、自転車と僕の家の鍵を渡し逃す事に成功しました。

僕とセキュリティーが2人でどうするか悩んでいるとドアをノックする男がいます。

殴られたら首から上が吹き飛びそうな腕、1キロほどありそうなゴールドのネックレス、歯も金に輝いていました。

彼の名前は伏せておきますが、出身はキューバ、ノッティングヒルの裏ボスです。

有名な映画「ノッティングヒルの恋人」は映画史上まれにみる駄作ですが、というのもポートベローロードの本質を全く描いていません。

このエリアの「リアル」な部分をどうしても隠したい制作会社が彼に約2000万円を払い撮影期間の治安維持を依頼したのはこのエリアでは有名な話です。

 

彼と30分の激しい交渉の末、ブランデー2本で手打ちに成功し外でたむろしてしるジャマイカ人達を解散させる事も出来ましたが・・・・死ぬかと思いました(笑)

怪しいパーティーにも不必要なほど行きましたし、刺されそうになった事やビール瓶で後ろからなぐられたりと色々経験しましたが彼と対峙した時が一番身の危険を感じました。

 

 

日本は来月から飲食店も元に戻るようですね。

イギリスは「野外で2世帯混合6人まで集まってもOK」というボリスの謎の政策、カニングスというボリスのチーフアドバイザーが新型コロナ感染の症状があるにも関わらず自分の発言した方針を無視し、300キロほど運転して子供を連れて実家に帰った、という事が先週あり国民は相当怒っています。

6月半ばからショップが最オープンの許可がでましたが飲食店は未だクローズしたままなので、ヨーロッパの他の国へ車で写真を撮る旅に出ようかと思います。

 

お付き合いありがとうございました。

 

Jay