76回目の投稿になります。
飲食店の営業時間規制決定
イギリスのパブ・バーの店内が7月4日にオープンして2ヶ月と少し経ったところですが今週木曜日からイギリス全土の飲食店の夜10時閉店を政府が決定しました。
この規制をレビューをしながら当面は来年3月まで続けるとのことで、本当に信じられません。
今年のイングランドの冬は辛いものになりそうです・・・・。
今イングランドでは6人までしか集まれない事になっており、制限は10人まで、飲食店は夜12時クローズというスペイン・カタルーニャ地方の規制よりも更に厳しいものになっています。
イギリスの2大パブチェーン(嫌われており普通はあまり行きません)の「ウェザースプーン」と「フラーズ」のCEOが『NUTS』という言葉を使い「政府はイかれてる」と新しい規制についてコメントをしていました。
日本でも都心の飲食店が夜10時閉店になった云々というニュースは見ていましたがイギリスと日本を比べると国民や経営者達の様子が違い面白いなぁと思います。
想像しやすいかと思いますがイギリスの方が政府批判が物凄くはっきりとしています。
10月末で「ファーロゥ・スキーム」という政府からの「職場が開かなくて働けない」人達への補助金の終了が決まっており、ロックダウンの始まった今年3月に本来の給与の80%を保証されていたものが60%になり終了するという時期なので相当困る人が出てきそうです。
パブ経営者は「家で集まって宅飲みするよりもきちんとルールに乗っ取ったパブで集まる方が安全だ」と主張していますがインタビュアーの「でもラストオーダーで閉店前に何杯も頼んでベロベロになっている人達とかは危険だと思わない?」との質問への答えには困っていました。
僕は正直日本で言う「接待を伴う飲食店」に行きたい人の気持ちは全く理解出来ませんがイギリスにはそういったお店は存在せず(イギリス人に説明をすると彼らも本当に不思議そうな顔をします)、普通のパブで友人と少人数で他の客と距離を保って飲んでいるだけなら随分安心だと思うのですが、ルールを完全に無視している店もあるので何とも言えません・・・。
とにかく、前日の水曜夜は誰もが飲みに出るのは間違いないと思います。
ロンドン・ソーホー周辺
世界で年間観光客数の一位、二位のフランス、スペインに行ってきましたがパリ、バルセロナは街中に人がおらず住宅街にあるハイストリートの方が人が出ている印象でした。
ロンドンは逆で住宅街は割と大人しくソーホーという札幌のススキノのような所が物凄い人出で、ヨーロッパ本土の街のように通りが歩行者天国になっていてテラス席が並んでおり7月に見たロンドンとは随分様子が変わっていました。
中心地、Tottenham Court Road駅に半年振りに行きましたがメインの道路は工事中で人はまばらです
ここはデンマーク・ストリートという通りで道の両側は楽器屋さんとバーしか無いストリートでインターネット社会になる前の2002年、僕が初めてイギリスに来た時は楽器もここで購入しバンドメンバー募集の張り紙などを探して通っていました。
セックスピストルズが住んでいたのもこの通りの楽器屋さんの上でした。
ここはTHE CROBARというロンドンに住むハードロック好きは全員知っているであろう愛されていたバー、コロナに負けて閉店に追い込まれニュースになっていました。
大家が家賃の支払いの一切の交渉を受け付けず、自治体からのサポートもなかったそうです。
ソーホーはテラス席が出てすっかり様変わりしています。
夏は最高だと思いますがロンドンの冬でテラスは・・・・ナシですね。
床屋さん
一昔前はソーホーにはこんな店構えのお店はなかったのですがこういう店が増え少しづつ面白く無くなっていっています
逆に昔はこんなお店ばかりでした
このウォーカーズ・クレセントと言う通りはホームレス、アル中、ヤク中がたむろし両脇はポルノショップとセックス・ショー、売春宿が並んでいる通りでしたが今は綺麗なものです
これだけ賑わっているソーホーに出ている人達が木曜から夜10時に全て店仕舞いとなった場合どうするのか想像が出来ません。
チャイナタウン付近
劇場などが多いシャフツベリー・アベニュー
イギリス経済の打撃は目に見えますが僕の印象では元々住んでいる人が少ないせいか、パリやバルセロナの方がよりダメージが深刻に感じています。
調査によると(全く正確では無いと思います)、30%のミュージシャンがこの業界を離れようと考えているそうですが僕はもっと数が多いと感じていますし、政府はイギリスが世界に誇る「音楽業界」を助けるべきだと思います。
そういったアーティストに対する政府のサポートはまだ見えませんが一人でも多くのミュージシャンが残ってくれたら良いですよね。
お付き合いありがとうございました。
Jay