こんなに違う日本とイギリスの飲み文化とパブ文化について

ベンフィディック

92回目の投稿になります

 

写真は東京の友人が連れて行ってくれたバーで、イギリスではなく東京です。

今回はイギリスの飲み文化を書いてみようかと思います。

クリスマスの次の日、ボクシングデーから始まったロックダウンでイギリスの友人達からは「地獄ファック」と連日メールや電話が来ますが本当に気の毒ですね・・・・・。

ところでボクシングデーとは、ボクシングで戦う日ではなくクリスマスにプレゼントを貰えなかった孤児やお金のない子供たちが人々が用意してくれた箱を開ける日のことです。

 

STEALING IN THE NAME OF LORD/MAX ROMEO

 

イギリスでの飲酒年齢制限

イギリスでは家の中やプライベートの場であれば合法的に5歳からお酒が飲めます。

これは結婚式などのイベントで乾杯に参加出来ないのは可哀想だ、という理由からなんですね。

ですがNHS(国民健康サービス)は15歳以下の飲酒は健康を害する、と警告しています。

18歳以上であれば大抵の場所には行くことが出来、僕も18歳で父親の「イギリスは酒が18歳、喫煙が16歳、お前は両方好きであっちでは合法で自由があるから行ってこい」という言葉で渡英し、パブやクラブはもちろんちょっと危ないお店でも入れなかった事はありません。

ただ、16歳、17歳でパブなどで飲みたい場合は大人と一緒に入店する必要がありお酒の購入も大人にしてもらわなければいけませんし、夜12時から朝の5時までは外で飲む事は出来ません。

僕のバーはライブバーだったので殴り合いの喧嘩も月に一度は必ず起こりますし子供が巻き込まれると面倒なので18歳以下の入店は大人と一緒であろうと禁止していました(たまに例外もありましたが)。

 アイルランドなどでは子供が風邪を引くと「ホット・ギネス」、スコットランドではウィスキー、蜂蜜、レモンを入れた「ホット・テディー」などを与えていますが面白いですよね。

 

お酒を知っているという事とパブ文化

 

日本の飲み文化をけなす訳ではありませんが、飲み文化は随分子供っぽく感じてしまいます。

なぜかというと僕がやっていたBARなどに来る若い子でも飲み方がわかっているんですね。

「スパイス・ラムに氷を2つ、ジンジャービールを垂らしてライム入れてもらえるかな」「ブランデーをダブルで、氷は1つね」「ウィスキーをNEATね(これはストレートで、という意味)、”いい感じ”に注いでね」

などと誰もが自分の好きな飲み方を知っているんですね。

それに「弱めで」などと頼む人は絶対にいません。

9年ロンドンで店をやりましたが一度も無かったと思いますし、「強めで頼むぜ」というのは毎日聞きました(笑)

カクテルは飲みやすくても酒の味がガツン!と来るのものでなければ文句を言われますし、「テメェ舐めてんのか?」と喧嘩にもなり、僕も認められるまでは連日のように客と喧嘩をしていました。

この取っ組み合いの喧嘩を経てようやく「この日本人は普通じゃない」とやっとエリアで認められたなと自覚出来た時はとても嬉しかったのを覚えておりますが、まるでどこかのヤンキー漫画じゃないんだから・・・と呆れました。

逃げ出したくなるような黒人たちと喧嘩をするのは慣れが必要でしたが今となれば日本で怖いと思う事など無くなってしまったのでいい経験ができたのかな、と思います。

 

話が脱線しましたが、こういうパブで鍛えられた日本人の子達が「なんかイギリスに来てお酒が強くなった気がする」と言うのは本当の酒を飲むようになったからなのはもちろん、いわゆる「ショット」も量が違います。

イギリスだけでなく他ヨーロッパ諸国と比べると日本でのショットには3分の1から半分しか入っていないので海外で強くなるのは当然と言えば当然かと思います。

オーダーの仕方と飲み文化

 

前述したように、パブではカクテルメニューも多くは無く、普通10種類もありません。

そのため各自好きな飲み方で注文して作ってもらうのですが、忘れていけないのは「ラウンド制」です。

女の子と2人で飲みに行く場合、「ファーストラウンドは僕が」と言って買ってあげましょう。

まともな女の子なら「セカンドラウンドは私が払うね」と言うでしょうし、以前の記事パブで使える簡単でカッコいい英語で書いた、「ONE FOR THE ROAD」でもう一度払えばこっちが多めに払ってあげる事になるのでちょうど良いと思います。

イギリスは男女平等の精神が強く、奢ってもらうと対等に見られていないと感じ、良い気持ちにならない女性も多いためその辺の見極めも大事になってくる事も日本と少し違うのではないでしょうか?

 

あと、英語で「GOVERNOR」とは「統治者」という意味で、BARや PUBの中で一番偉いのはオーナー、バーテンダーであり、客ではありません。

なので日本で「マスター」「店長」などの意味と同じく「HEY, GOVERNOR」というのは敬意を込めた言い方で、僕はこう呼ばれるのが好きでした。

「統治者」に出ていけ、と言われれば出て行くしかありませんもんね(笑)

 

最後に、イギリスではパブで待ち合わせが多いのですがこれは「飲んで待っている」ためで最初に着いた人が待ち合わせ相手の分のお酒も買って待つ、というスタイルなのですがこれも僕はとてもお洒落だと思います。

 

 

 

イギリス人200人がスイスの自主隔離施設から脱走したというニュースがありましたが流石イギリス人ですね(笑)

こんなところも大好きなところで「コロナが怖いので家で一人で過ごしますぅ」などとテレビ・インタビューで話す「オメェの頭の方がこえーよ」という感じの女の子を見ているとゲンナリしてしまいます。

 

友人に「一日俺んとこでJAY’S BARをやらない?」と誘われていて、僕のロンドンのバーで流していたレゲェやジャズ、一番人気だったカクテル数種類を出すバーをやろうか悩んでいるのですが出来たら面白いかも?と思い計画中です。

 

北海道は最高なところだと再確認、本当にご飯も美味しく人も優しくて良いところです。

他の県のように石を投げられたりしませんし、皆さん北海道を元気にするために遊びに来てください。

 

イギリスのパブも面白いですが、こんな冬には日本の座って美味しいご飯を食べながら日本酒を飲む居酒屋文化が最高です。

 

 

お付き合いありがとうございました

 

 

Jay