第13戦ハンガリーグランプリ-過去1のグランプリ、突然の引退発表-

フランス・ハンガリーの連戦が終わりました。

フランスからハンガリーへ飛行機で飛び、ハンガリーは初めてなのでどんなところかな?と思っていましたが調べて出てくるワードはとにかく「美しい」という事で楽しみにしていましたが、本当でした。

ブタペストはヨーロッパ1、2を争う美し街で、物価も日本よりも安くロンドンの半分より少し安いくらいで今度ゆっくり買い物に来たいくらいです。

街の様子はまた今度書くとして、今回はハンガリー・グランプリについて。

木曜日-セバスチャン・ベッテル突然の引退発表-

4度の世界チャンピオン、昔は日本での人気が一番だった元レッドブル、現在アストン・マーチンのセバスチャン・ベッテルは、インスタグラムアカウントを持っていない唯一のドライバーで、記者会見でよく「自分のプライベート晒してなんか意味あんの?」と言っていたのに突然の開設で10分で200万登録、するとまさかの引退発表のための開設でした。

 

メディアセンター、パドックその話題で持ちきり、僕もめちゃくちゃ悲しいですけど、セブが引退する前に写真を撮れて本当にラッキーだな、と思います。

短い動画でスポーツへの愛を語って締めくくりは「さよならを言うわけじゃないよ、年内は戦うし、まだ勝たないといけないレースがあるから(There’s still a race to win.)」という最高にカッコいい締め括りの発表で震えました。

その後木曜、金曜の記者会見の内容

「このスポーツを愛してきて子供の頃からこの世界しか知らないけど、他の物にも興味を持つことを知っちゃったんだ。

結婚もして子供も大きくなるし、父親として夫としてより良い人間になりたいと思うようになった。この世界にいると一年中旅をしているからね。世界中たくさんの文化や人に触れて凄く楽しかったし、この生活が恋しくなるかもしれないと思う。それにこの引退という選択のインパクトの大きさは後にならないとわからない。

でももう異常気象とかの環境問題にも目をつぶれなくなっちゃったよ。今ヨーロッパは暑すぎるでしょ?一年中旅をして車を運転することに対して「偽善者」と俺を呼ぶ人もいるけど、呼びたければ呼べば良い。そんなことは自分が一番良くわかってるから。俺やルイスは30代後半、人生を凄く自由に楽しいことをたくさんしてきたけど、ジョージ、ランド、マックス、チャールズ達若い奴らがこれからどんどん自由を奪われていくのが気の毒でしょうがないし、これから大人になる子供達、彼らの未来がどれだけ不自由かと思うと本当に悲しくなる。」

物議を醸した事もありましたが、思ったことを全て口にしてきたセバスチャンらしい会見でした。

ランド・ノリスやジョージ・ラッセル、マックスもゴーカートをやっていた子供の頃からセバスチャンは憧れのドライバーで皆んな彼の引退について声明を出しました.

ランド・ノリスはこの写真を投稿して、

「俺がレースを始めた時から、文字通りずっと尊敬してきた人。俺たちが必要としてた”お手本”になってくれて、俺たちが愛してるスポーツをより良い物にしてくれてありがとう。ダンケ、セブ」

ルイス・ハミルトンの声明

「セブ、君をライバルと呼べたこと、そしてそれよりも友達と呼べる事を最高に誇りに思うよ。このスポーツを離れる時、見つけた時よりも成功しているってのはいつもゴールだよね。次に君の前に現れるモノがなんであれ、それはエキサイティングで、意味のあることで、やりがいのあることだって信じて疑わない、愛してるよ。」

 

以前フェラーリでチームメイトだったチャールズ・ルクレールは記者会見で「セブに、これから先、必ずセブ用にVIP枠を一つ開けとくからグランプリに来たい時はいつでも言ってね、って伝えたよ」と満面の笑みで話していて、彼がみんなに愛されているのが伝わる1日でした。

日曜のレース終了直後、色々なドライバーが夏休みに入る前にチームにラジオでメッセージを話すんですけど、セバスチャンはアストンマーチンの女性の作戦を考えるスタッフが辞める最後のレースなので「バーニーはこのラジオ聞こえる?」とレースエンジニアに聞くとエンジニアは「もちろん聞こえてる」と伝えると「忘れるとこだったよ、今まで本当にありがとう・・・二年間、いや一年半だけか、君と居たのは。でも本当に楽しかったよ、君は凄い人だ。ありがとう、大きな大きなキスを。これからも頑張ってね。」というメッセージ。

エンジニアは笑いながら「バーニー、真っ赤になってるよ、セバスチャン。」

こんなのを全世界に流れているところでやるのがめちゃくちゃ格好いいと思いませんか?

そして毎週と言っていいほどこういうドラマが生まれるので僕はF1に惹かれました。

 

この引退発表をした日のセバスチャンの顔を撮りたくて、アストンマーチンのモーターハウスの前で彼が出てくるのを結構待ってたんですよね。

隠れているわけでも無く、エンジニア達と普通に会話していて、ドアが開いて7、8人くらいのフォトグラファーとインタビュアーがいるのを見ると笑顔を向けてくれました。

 

木曜日のセブ、アストンマーチンのモーターハウス内

ファンにサインするため出てきました

引退発表のせいですぐ囲まれてました、こうやって全ドライバーが人前で話す時はチーム広報の人が付きっきりでスマートフォンで発言を録音しています。

その後夕方過ぎから恒例のトラックウォークへ、僕もいつもサーキットを一周しますが、他に誰もいなくてもなぜかいるのは必ず彼でした、この時間に歩くのが好きなのかな?とも思いました。

メルセデスやレッドブルなんかはトラックウォークしてるの見た事ないんですよね。

ハンガリーも美しいトラックです、ランニングしてるチームがちらほら

ハンガリーのサーキットは街から凄く近くて車で25分、F1のグランプリに行くのに慣れてない初めての人にはダントツでハンガリーがおすすめです、サーキット自体も三日通しで15000円くらい、多分どこよりも安いチケットかもしれません、でもよく見れるスポットがたくさんありそうでした。

気温は30度を超え、サーキット内は50度近くになっていましたがフランスのグランプリの過酷さと比べると楽勝でした(笑)

F1エクスペリエンスというチケットを買った人たちでパドックは一杯

マクラーレンのタイヤ交換ショー

この日は8時過ぎには宿に戻り、早めの就寝。

金曜・土曜 -フリー走行・予選-

ドライバーのパドック入りの様子

チャールズ・ルクレール

ルイスのパーソナルトレーナー、アンジェラ。

彼女と遂に会話出来るようになり、ルイスとずっと一緒に旅をしているコンテンツ・クリエーター、のスピンズと言う人にも「Jayの写真美しいからフォローしなって言っといたからね」と言ってくれたりと段々と近づいているのを感じれてマジで嬉しいです

ルイスのパーソナル・フォトグラファーの「モゥ(あだ名)」若干27歳・・・凄すぎます・・・鬼滅の刃の大ファン。

彼と暇な時はずっと話すようになり、最初の友達らしい友達が出来ましたが、僕と彼が並んでいるとF1フォトグラファーの中でかなり異色になります(笑)

 

凄い人生なんで今度彼のことを書こうと思います。

角田君とガスリーのアルファタウリコンビ

ルイスの四日間

木曜

金曜

土曜

日曜

ランド・ノリス、このドライバーが歩いてパドックに向かう通路に、今までこのサーキットで優勝してきたドライバーの名前が刻まれているんですけど、彼、ボールペンで自分の名前を落書きしてました(笑)

マックス・フェルスタッペン

パドックでは恒例の催し物があり、ハンガリー音楽の演奏が

お菓子、何かはわかりません

フリー走行1、2、3、そして予選の様子を一気に。

今回は金曜は晴れ、土曜は大雨が降るかも、という予報でした、フランスで初めて一度も当たらなかったピットレーンでの撮影パス、今回は念の為三回全部に応募して二つ当たりました。

チャールズ

ルイス

マックス

土曜のタイムアタック予選は、メルセデス、ジョージ・ラッセルがまさかの初めてのポール・ポジション!!

メディアセンターのフォトグラファー達も盛り上がります

金曜、土曜も普段のようにアホのような時間に帰ることにならずよかったです(笑)

日曜日 -レース・デイ-

ブタペストからサーキットまでメディアとVIPだけが使える道路が設置されていて、渋滞もなく楽々の会場入り、非常に快適でした。

去年のハンガリー・グランプリは雨のスタートでぐっちゃぐちゃのスタート、アルピーンのエステバン・オコンが奇跡の初優勝。

メディアは最初で最後なんじゃねーか?と話しています・・・

エステバン・オコン

まずは恒例のドライバーズ・パレード、アメ車が用意され、チーム毎に車に乗り込みます。

今回のドライバーズ・パレードの雰囲気が凄く良くて、仲良の良いフォトグラファー達と「今までで一番面白かったよな」と話してました

メルセデス

アルファタウリ、なんかジャレてました

マクラーレン

アルピーン

ハース

フェラーリ

この後はスタート、そこの撮影も当たりました

ダニエル・リカルド

ルイス・ハミルトン

カルロス・サインツ

レッドブルチーム

チャールズ・ルクレール

ジョージ・ラッセル、初のトップスタートで気合十分

フェルナンド・アロンソ

セバスチャン・ベッテル

ピエール・ガスリー
国歌斉唱が始まるとダッシュで最初のコーナーの高台へ

去年と違い綺麗なスタート、心ではジョージ・ラッセルを全力で応援してました、2位はカルロス・サインツ、3位はチャールズ・ルクレールと続きます

コーナーでジョージとカルロスのバトル

マックスはなぜか予選で調子が上がらず10位スタートで「今回は流石にダメか」という雰囲気

アルピーンのフェルナンド・アロンソとエステバン・オコン

今回のハンガリーグランプリは追い越しなどのバトルが凄くて、ここ10年で一番面白いグランプリだったそうです。

ジョージ、トップを死守しようとめちゃくちゃ頑張ってました

でもまさかのマックスが一度スピンしながらも全台追い抜き一位に!

撮影してるともう訳がわかりませんでした

一位はマックス、フェラーリ2台、ジョージの事も抜きルイスは2位でフィニッシュ、3位はジョージ・ラッセル。

シーズン初めに調子が上がらなかったメルセデス、これからの追い上げが期待出来ます

この二人がハグをすると一瞬「おおお」と騒めきが

表彰台でも戦う二人

この後、記者会見が終わりレッドブルのセレブレーションを見に行ってみました

チーム代表クリスチャン、マックス、チェコの三人

シャンパンではなく、レッドブルで乾杯!!

撮影も凄く楽しいグランプリで、ハンガリーは来年もまた来るのが今から楽しみです。

ここからF1は3週間の夏休みでしばしの休憩、20週間の間に13のレースを消化、超過酷スケジュールが終わりドライバーもゆっくりしていることと思います。

次はベルギー、オランダ、イタリアの三連戦と八月末からまた旅が始まりますが、少し休めるのでホッとしています。

 

その後、シンガポール、日本と続くグランプリなのですが、撮影依頼を頂いている出版社からも「飛行機代バカ高いからヨーロッパのみ」ということになっていたのですが、角田君の初日本グランプリということもありどうしても行きたいのです。

それで飛行機代をなんとか集めたいと思いクラウドファンディングをすることにしました、F1好きの方は嬉しいリターンがあるかもしれません。

可能性が低いのはわかってますが、もし周りでF1好きの方がいたらリンクを渡してみて頂ける倒れるほど嬉しいです。

チラッと見るだけでも、宜しくお願いします!

 

https://camp-fire.jp/projects/view/613230

Jay